「夜中に犬に起こった奇妙な事件」 初日

夜中に犬に起こった奇妙な事件、初日に行ってきました!(以下、ネタバレあるかも。)
 
冒頭、幸人がパニックになるシーンですでにもう見てる方が胸が痛い感じで、これはヘビーかも・・と思ったのですが・・。実は実は全編にわたって希望に満ちた幸せな芝居でした。変なクセがなく素直で見やすい。ほんのり切なく、ほんのり笑えて、なんとも優しい。
見ている方としては、父・母・先生のつらさとか、愛情とか、そっちに共感して思わず泣けてしまうのだけど。
幸人が宇宙飛行士になる夢を空想するシーンはものすごくファンタジックで、力強くもあり、鮮やかに美しい。幸人に対しては、周りが勝手に同情したり、心配したりしてしまいがちだけど、そんな想いをよそに、彼の世界は宇宙のように果てしなく広がり、希望に満ちているのだなーと感じさせるシーンで、秀逸です。あのシーンを見て、あぁこの役は剛くんにしかできないなーと思ったのでした。
2幕、東京に行ってからは最後までヘビーなシーンの連続。ちょっとつらい。最後は希望が見える終わりなんだけど、なんとなく重くなった空気とのバランスを取るように、あのカーテンコール。不足していたエンターテインメント部分をここで一気に注入。楽しい気分でお家に帰れるステキな演出ですね。剛くんファンにはたまらないのではないかと。
それにしても幸人のあの膨大なセリフ量。しかも脈絡のない宇宙だの、数学だの、すごいですね、あれ覚えられるんですね。なんか微妙に笑えるセリフとか、ぐいぐいこないふんわりした感じもクセになりそう・・。