「脳内ニューヨーク」

東京も雪ですねー。今日は外出の予定を変更し、さきほどまで我が家で映画鑑賞会。昼間っからワインが進みました・・。
ワタシのリクエストで見た「脳内ニューヨーク」。カウフマン作・監督、フィリップシーモアホフマン主演です。
何とも言えずおもしろい。なかなかにカオスな、わかりにくい話なのだけど、見ている人を混乱の渦に突き落とすというのもまた、おそらくカウフマンは確信犯かと。
主人公ケイデンのストレスフルな日常と、それを癒すためだか、後悔したことをやり直すためだか、に作り上げた世界には“希望”・・のようなものとか“安らぎ”・・のようなものもありつつ。いつのまにやら掛け違えてた誤算やら悔恨やら、そんなものも実社会同様押し寄せる。今見ているそれが現実なのか「脳内」なのか。ケイデン同様、見ているワタシたちもそのカオスに巻き込まれて心地良い混乱に紛れる・・。
人生とは、人の生きる意味とは、その人生という芝居を演出する存在は果たして・・。話のそこかしこに哲学的な匂いを感じます。ラストは切ないのに見終わった後になぜだかほんわかする良い気分。もしかしたら誰もがわかる単純なテーマを、わざとわかりにくくアーティスティックに遠回りさせているのかもしれないなーなんて思ったりもして。(テイストも映像も全く違うけど、しかしわからなさが楽しいという意味でちょっとデヴィッドリンチ作品を彷彿とさせました。)
それにしても老齢まで演じたフィリップシーモアホフマンがなんとも素晴らしい。あの人、ホントすごいです。
 
 
気付いたら50000hit!じゃないですか。地味にやってます。