平清盛(15)

あぁ、家盛がぁぁ・・の先週からの続き。
確かに哀しくはあるけれど、“屋根の上で雨に濡れる清盛”という演出はいかがなものか・・と思っていたところへ弟頼盛の「兄上はいちいち仰々しい」発言。更には「騒々しく何かをしでかしてはくよくよ悩む」と責め続ける。なんとも冷静で客観的で的確なつっこみ。視聴者が(ワタシが)、この脚本のこの主人公の描き方はどうなんだろうとなんとなーく思っていたことをずばりと言ってのけました。この時点でのそういう人物設定なのね、と安心したというか。(なんだか製作者の起死回生の策略のような気もしましたが。)
それにしても摂関家は相変わらずいい味出してますねー。3者3様の嫌味な雰囲気がたまらない。嫌悪感を隠しもせず相手の勘に触るようなやりとりに釘付けです。特に頼長さま、もうすごすぎて言葉がありません。怖いっつーか、もう不気味。(褒めてます。)
久々登場の崇徳・雅仁兄弟もいい雰囲気。雅仁の今様もさまになってるし、あいかわらずマイナスオーラを漂わせた崇徳も素晴らしいです。
時忠はワンシーンだけ、今回はこれまでのふてぶてしさ丸出しというよりも、時子に対する思いやりというか優しい気持ちがちょっと前面に出ていたように思えました。(言ってることはヒドイけど。)
そして平家。曼荼羅のくだり。忠盛と清盛の一連のやりとりで、またしても熱血少年漫画に戻っちゃったかと、ちょっと感情移入はしづらかったけど、息子がついに父を超えたのだなーと思える展開はよかったと思います。絵師が手を合わせているシーンもよかったです。
そして最後、宗子との和解はあまりにも簡単と言うか唐突な感じは否めなかったけれど、それでも「兄上によろしゅう言うておる」のセリフと、宗子の泣き笑いは素直に感動的でした。