「それでも恋するバルセロナ」

それでも恋するバルセロナ」見ました。ウディアレン監督作品好きなんでかなり楽しめました。以下、ネタバレあるかも。

情熱のスペインを舞台に、アメリカ娘や地元の男女がくんずほぐれつ、好きだのキライだの、くっついたの離れたの、滑稽な色恋の様をクラッシックな感じに仕上げたウディならではという作品。
表現の形はどうあれ、それぞれ恋愛体質の男女たちが本能のままに愛し合ったり憎み合ったり。慰めあったり傷つけあったり。突然訪れ、突然終わる危ういバランスの関係性。人間とは学ばない生き物です。その姿は端から見たら滑稽で。本人たちは真剣なだけ余計滑稽で。まさにそれでも恋するわけですね。
徐々に複雑になっていく恋の相関図に、おもしろいけどちょっとなんか物足りない気がして、このまま淡々と終わるのかなーと思ってたところでの、あのラスト10分での展開が秀逸。ちょい嫌味なアメリカ人旦那ダグの愚鈍さを笑うあの感じで、足りなかったのはブラックな笑いだったんだーと。
あのラストでこの作品自体の面白さが一気にグレードアップしたと思う。これこそウディ。こうでなくちゃ。
それぞれぴったりのキャラクターを演じたキャストもよかったです。特にペネロペの突き抜けた感じが最高。しかも彼女はやっぱりスペインの街並みによく似合う。