「裏切りの街」

本日、「裏切りの街」マチネを観て来ました。以下、ネタバレ。
 
 
実はポツドール、というか三浦さん演出の芝居がちょっとだけ苦手。あの特有の(特に若者の言動の)リアルさに神経を逆撫でされるというか、軽い嫌悪感を感じるのです。人間の本質とか、目を反らしたいものを突き付けられてる感じで。おそらく好きな人はこの劇団のそこが好きなのだろうから(その、現代の等身大の若者像みたいなリアル感がこの劇団の持ち味なのだろうから)、単純にワタシの好みには合わないのだなーと・・。ただ、三浦さんのホンは面白いと思うので、(ワタシ的に)演者がハマッたらきっとイケるはずと思ってたんです。で、今回。松尾さん、秋山菜津子さん出演。これだ!と・・思ったんですけどねー・・。
 
ダメな、というよりひたすらだらしのない男女が淡々と、欲望に身を任せ痴態と醜態とをさらけ出す日々。そこに愛があるわけじゃない。現状に不満があるわけでもない。捨て去りたい何かがあるわけじゃない。ただただ楽な方へと流されていってしまいたいだけ。
裏切りと嘘で成り立つ2組のカップルの裏と表と。見せたり見せなかったり探り合ったり知らないふりをしたり。それぞれ相手を思いやったり、かと思えばなおざりにしたり。どの人物も大きく感情を震わせたり吐き出したりすることもなく。驚きも絶望も反省も後悔も。あっという間に欲望の影に押しやって・・。とりあえずうやむやにして流されてしまおうかと。あーそーだ、実は人間ってこうだよね。なーんてぼんやりと考えながら観ました。
 
休憩アリで3時間強。つまらなかったわけじゃない。ただ思ってた範疇を超えなかったなーと。フツーだなーと。ちょっと残念。そして劇団員含め若者達の芝居がやっぱりちょっとワタシには痛かった・・。後半、静かで萎えた空間にちょっと居た堪れない気がしたりして・・・。
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そういえば主役(?)の彼の名は菅原裕一君ですね。激情と一緒の人だってことなの・・かな?