「橋を渡ったら泣け」を見た

またワウワウなんですけど。録画しておいたのを夜中に見ました。
役者としての生瀬さん好きなので、生瀬さんの演出ってどんなんだろうと興味シンシンで。ちなみにワタシの中では生瀬さんといえば日本のスティーブブシェーミと位置づけているんですが。怪演(もできるよ)系。顔とか何となく雰囲気似てるし。「鈍獣」の彼と「ビッグフィッシュ」のブシェーミは同一人物に見える!いや、とにかく素敵な役者さんだってことです。舞妓haaanの太鼓持ち的な役も似合ってました。
そんな生瀬さん演出の舞台、しかも出演者も大倉さん、六角さんと曲者揃い。なんか面白そう。
内容は近い将来起こり得るかもしれない、大災害後に残った人達が小さなコミュニティの中でどうやって人間としての秩序やモラルや尊厳を保っていくか、というなかなか真面目なテーマを持ったお芝居。
そういった極限の中、人間の本質というか弱い部分をさらけ出してしまう人たち。権力を振り回し、振り回され、立場が一転し、さらにそれをまた繰り返す様に、おろかさというよりは、狭まれた世界(限られた数の人間、しかも繁殖が望めないのではという焦り)での絶望になんとなく共感というか同情を感じたりして。
話が進むにつれおどろおどろしい展開になっていきそうな予感がしていたけどラストはなんだか救われる感じでちょっとほっとしたり。やはり閉ざされた世界の恐怖感から解放されたことで希望を感じるし、なんだかうまくおさまった感はあるけど、最後のシーンではちょっと感動的だった。
全体的にはフツーにおもしろかった。ワタシ的な好みでいえば可もなく不可もなくという感じ。でもとくに中だるみもせずちゃんと見れたよ。このお芝居に関しての演出は至極正統派というかんじ。わかりやすく、役者がそれぞれ個性が生かされてるなーと。まぁ所詮、生で見てないんでTVで見た感想ですけどね。