ムンク展@東京都美術館

ムンク展、見てきました。超混雑を覚悟してましたが、平日閉館前だったからか思っていたほどではなく。
実はムンクにはそれほど興味がないのですが、何年も前に見た「美の巨人たち」の叫びの回が強烈に印象に残ってまして。生涯、死と狂気の影に怯えたムンクの、押しつぶされんばかりのフィヨルド大自然の叫びに耳を塞いだ云々。やはりその叫びを生で見ておきたかったんです。
で、実際に生で見た「叫び」。苦悩と不安と、抗えない大きな力への畏怖と。強烈な負のうねり、暗いエネルギーの放出。忘れがたい印象を残します。
とにかくこの美術展、あれだけのムンク作品が一気に見られるのがすごい。同じような時期に描いていても、作風が全然違ったり、つかみどころのない画家だなーと思いました。生涯を通して自画像をたくさん描いたムンク。生の喜びではなく、死を身近なものとしてのある種の諦念というか、そんなものを可視化しているような。
叫びのように、海岸線を背景に、不安な表情の人物が手前にいるという構図がたくさんあって、これぞムンクという感じ。なるほどムンクの楽しみ方が少しわかったような気がしました。

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