夜中に犬に起こった奇妙な事件 …3回目

昨日、金曜日のソワレにまたまた当日券で行って参りました。なんか当日券の電話と相性が良いのか、またしても見やすい良い席で見てきました。一般で購入したのは見事に2階最後列ばかりなんですけどね。
というわけで約1週間ぶりの観劇。ちょこちょこと変更点ありました。まずは皆さん、幸人も含めなんだかすごくリアルになってました。こなれてきたというのでしょうかね。どの人も違和感がない。あとお父さんの切なさがより強調された感じになった気がする。有り余る愛情が一方通行であるやるせなさがよく表れていました。
最初の警察のシーンで、優しいピアノの音色をバックに、銀河について語る幸人に相槌うつところとか、家に帰って鬱々とした雰囲気をやぶるように、宇宙飛行士に向いてるかを語るくだりで(それを誘う先生もまた素敵)、つらいながらもそれにも優しく相槌を打ち、「ホームシックにならないし」の言葉に傷付いたり、父のやり場のない哀しみが十二分に描き出されていました。そしてとどまることを知らない幸人の果てしない希望に満ちた想いは抑えきれずに宇宙飛行士の空想へと続きますが、この後、打ちひしがれた父を強調するような演出が追加され、この場面のコントラストがはっきりして、更に父へ感情移入できるようになりました。初日に見た時には、1幕終わりの父の告白が、なぜかあそこだけ浮いた感じで、実はちょっと興醒めだったのだけど、そこも自然に感じました。
あと先生の感情表現が増した気がして、彼女が心を痛めたり涙を流したりするのに結構引っぱられました。
そして転換の出演者皆さんの動きや、他の人の芝居への反応がおもしろいなーと。この芝居は中心だけでなく、全体の在り方がおもしろいのだと改めて。いーなー、なんかいーなー。