鉈切り丸 11/15マチネ

さて、今日はある方にチケット譲っていただいたので急遽、再度「鉈切り丸」へ。非常に見やすいお席で、前回よりずっとずっと満喫しました。(以下、ネタバレあるかも)
 
引き続き演出が微妙に変わりつつありますかね?(2幕始まりの頼朝さんは、以前からあの位置でしたっけ?)
ワタシ的にはやはり弁慶・義経の最期のシーンに範頼が絡んできた変更が秀逸だと思います。あの、遠く平泉で起こっていることが実は範頼の策略、彼の思うまま彼に操られているのだということを明確に表現していて、より一層彼の不気味さというか、鬱屈した狂気を感じさせる、うまい演出だと思いました。悲壮感溢れる義経と、その様をたのしむような範頼の動きがシンクロするところとか、鳥肌立ちました。それと、弁慶だけが範頼の策略だと気付いているところ(鎌倉に穴が・・のくだり)なんかも、すぐ側で範頼が傍観していることで、その時点での勝者である範頼と、無念の弁慶のコントラストがはっきりと描き出されて、これもまた魅せられました。この変更のおかげで、ここから1幕終わりまでが畳み掛けるようにぐーーっと盛り上がって見応えばっちり。(弁慶・千葉さん、いいですよねー。)
あと、今日の席は演者の表情が見える席だったのですが、範頼の独白部分の狂気に満ちた表情がすばらしいです。あと、ラストの蓮田のシーンね。あれ、やっぱりいいですね。まさに“圧巻”という言葉がぴったり。
なんか、見終わって、あれ?これ、すごいおもしろいかも・・と、改めて。
それにしても、カーテンコールの範頼さん、表情が終始ものすごく険しかったけど・・。みなさんが舞台上に揃って、真ん中あけて主役登場!のタイミングにも間に合ってなかったし。お疲れなんすかねー。
(ちなみに今日は本編での政子様もセリフ噛んだり、よろよろしたり。範頼が逃げてからの広元へのキメ台詞も「範頼を生きてることに・・」となってたように聞こえましたが・・。みなさんお疲れなんですかね、そりゃ体力消耗するでしょうからね。)