「鉈切り丸」11/9マチネ

「鉈切り丸」マチネ、観てきました。(以下、ネタバレあるかも。)
大阪プレ公演以来です。あれからだいぶ変更があったのか、大阪公演で積み上げた成果なのか、ワタシの記憶の中の鉈切り丸よりずっと見やすく、ずっとエンタメ性に溢れた作品となっておりました。ちょっとホッとしました。(この1か月、ワタシの頭の中で勝手にマイナス変換しつつあったようです。)
 
プレビュー公演を見た限りでは、ストーリーの堅実さ(地味さ)にやや物足りなさを感じておりまして。いわゆる“大悪党”ではない範頼が、言葉で巧みに人を、世の中を動かして上り詰めるのも、あまりに淡々としていて見ている側はいまひとつスカーーーっとしない・・というか・・。
で、1か月ぶりの今日の印象。範頼をよりジョーカー的な存在に仕立て上げていて、彼の、大悪党ではなく小物ゆえの、得体の知れない不気味さとか、忌み嫌われる特異感みたいなざらざらした部分を強調しているのが、とても効果的な変化だと思いました。彼と彼を取り巻く人との関係性に説得力がうまれたというか。
例えば弁慶・義経最期の場面とか。範頼が視覚的に入り込んでくることで、そこに絡み合う双方の色んな想いが読み取れ、深みのある(しかも幻想的な)シーンに変化してました。
他にもちょこちょこ変わったかもーと思ったところがあったのですが、それはおいおい。
 
今日は2階席。遠いので演者の表情は見えませんが、全体が見えるのはいいですね。照明は今回もキレイでした。(オーブは意外と見やすいですね。)
そしてなぜか前回気付かなかったのですが、最後のシーンは蓮田だったんですね。しかも鉈持ってたんですね。
なんかこれ意外といいかも・・と思った本日。