ジョーカー

ジョーカー見ました。

暗い画面、重厚なチェロの旋律、それらが醸し出す閉塞感。

とにかくホアキンがこの役を演じたからこその説得力。アーサーの生い立ちや環境は気の毒ではあるけれど、この街には似たような境遇の人が山ほどいて、みんな爆発寸前で。だけどアーサーが哀しくて愛おしいのはホアキンだから、と思う。アーサーの流す涙に美しい詩情を感じる。アーサーが、狂気の末でも堂々と踊り歌うシーンはいろんな感情で胸が詰まる。

物語の良し悪しや是非を考える前に、ホアキンの魅力に捩じ伏せられてしまう。わたしにはそんな映画でした。