すべての四月のために 1126

昨日、わたし的に最後の「すべての四月のために」観てきました。というわけで、ネタバレ含む感想。

なんというか、わたしの好みどストライクな作品ではないけれど、見終わればいい作品だったーとほわーーっとなる。転換なし、観やすくわかりやすい。
戦争の、しかも他国の統治下なのに悪人は出てこない。それぞれの立場でそれぞれの人々が苦しみ、悲しみつつも、日常を失わないよう必死に笑って生きている。その苦難や哀しみもすべては後世の家族のため。その姿に強さや希望を感じました。
次に繋ぐという人間の本質というか、本能みたいなものを根底に、どんな時代でもささやかな希望があり、その希望を胸に人々は強かに生きてゆくのだなーと。
そして女は強い!たくましい。清々しいほどに。
正直、極端にベタな笑いのセンスがわたし的にはいまひとつだったのだけど、まぁ、それがあってのこの作品なのだというのは理解できる。
一幕おわりの四姉妹が四様にいる様はそれぞれの生き様を表しているようで印象的。二幕のみんなで乾杯するシーンもとてもいい。
そしてラスト、おばあさんが客席に向かってにこやかに言う「生きてる人にも亡くなった人にも昨日がどうあれ明日が幸福でありますように。昨日がどうあれ明日がうららかな春の日のように穏やかでありますように(うろ覚え)」と、その後の「おやすみなさーい」がすべてを表しているのかなーと。ここまで見ると、あーいい話だったーと、穏やかな気持ちで帰路につける。うん、いい作品でした。
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