幸せなひとりぼっち

週末、新宿シネマカリテに、スウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」を見に行きました。そろそろ上映も終了?かという時期ですが、なんと満席。その内容からか、高齢1人客の多いこと。かく言う私もぼっち上等!な日々を過ごしてるので、未来に希望を見いだすべく鑑賞。(半分本気)。以下、ネタバレあるかも。

凝り固まった頑固、偏屈のぼっち老人オーヴェ(しかし59歳!ひと回り上に見える)。絶望の果て、死を考える彼がなぜ今こうなったのか、過去のエピソードの見せ方がうまい。のちに妻となる女性との出会いまでの彼はなんと寂しい人生を送ってきたことか。そんな寂しい彼が全力で愛した彼女。幸せな生活、襲いかかる悲劇、それも愛の力で乗り越えて。でも、とうとうやってきた永遠の別れ。絶望の日々...。
寂しい人はずっと寂しい人生を送るのかなーなんてちょっと哀しくなったけど、実はこのオーヴェ、愛にあふれたとにかく優しい人なんです。その証拠に偏屈、変人と言われながらも今も周りの人が離れない。新しくやってきた隣人もそうだけど、オーヴェがほんとに優しいことはみんなわかってるんだなー。
哀しく切ないお話ではあるのだけど、とてもかわいくて笑えるところもいっぱいで、どちらかというと楽しい気持ちになれるんです。レネとの昔から今に至るまでの関係性とか、ほんとにやにやしちゃうほどおもしろい。とかいいながらも、お隣の子ども達との交流が始まった辺りからは涙腺緩みっぱなし。いい映画でした。

そんな中、わたし的に1番のツボは怪我したネコを温めようとするくだり。レネの息子(デブ)がシャツ脱いで、そのシャツで温めるのかと思いきや裸でネコを抱きしめて一言、「デブの保温力、ナメんな!」(ニュアンス)
ひとり、思わず吹き出して爆笑だったんですが周りの御老人はまったくウケてなかった...。超おもしろかったのに。

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