七人の侍

昨日、国営BSで放送してた名作「七人の侍」。恥ずかしながら初めて見ました。名作名作と言われすぎて返って敬遠していたというか・・。その上、日本映画も古い映画も基本的に興味ないもんで・・。昨日はその時間たまたま予定外に家にいて、軽い気持ちで見始めたのだけど、3h30min。休憩挟みます。長い。長いのに時間を忘れるというか、引き込まれて中だるみ一切なし、でした。
とにかく全編通してあのリアルさに驚愕。行き交う侍が、農民が、村が、本物に見えるよ。歴史の教科書で見たあの世界だよ。リアルすぎて何言ってんのかわかんないくらいだよー。農民選抜チームが侍を物色するシーンの町並みだとか行き交う侍なんて、ほんとドキュメントフィルムのような感じ。
今の時代劇とはあまりに違うあのリアルすぎる世界はなんなんだろ?今から50年前という時代だろうか、劣化したモノクロの画像の成せる技だろうか、と思っていたのだけど、その後放送の「七人の侍はこうしてつくられた」(今、BSはクロサワ特集らしい)を見たら、なるほど時間とお金をたっぷり使って綿密に練りとにかく丁寧に丁寧に作られた所以なのだね。それにしてもリアルだ。
映像がドラマチックで印象的なのに加え、とにかくストーリーがおもしろくて斬新。シリアスなのかと思いきやところどころに散りばめられた笑いが絶妙なバランス(そこがまたリアリティありで)。ワタシ的には特に前半の7人の侍が集まるまでのところがわくわくしました。その7人もそれぞれ個性が立っていて、わかりやすく見る人の心を掴むし。
そして何といってもやはりあの菊千代の豪胆ぶりがほんとに自然で、圧倒的で、魅力的で、感動。今、あーゆー芝居ができる若い俳優は日本にいるのだろうか。あのとてつもないリアル感の一因はこの辺りにもあるのだろうね。
とにかく、すげーすげーと驚嘆しながら見ちゃいました。で、すっかり興味津々になって、前述のメイキング番組も録画して見てしまったというわけです。50年前の作品、今見てもおもしろいってすごいなーとしみじみ。