「シャーロック・ホームズ」

忙しかった四半期末も終わって、映画「シャーロックホームズ」を見てきました。ガイ・リッチー作品です。ワタシ的には彼の「ロックストック・・」「スナッチ」は言うことなく大好き。その後の作品は・・微妙です。「リボルバー」でなんとなーくまた彼のいいところが垣間見れた気がしたので、今作こそはと期待してました。
 
結果からいうと、普通です。思わず笑っちゃうような面白さもあり、スタイリッシュな映像とか編集とかにガイリッチーらしいセンスの良さも感じるし。
ロバート・ダウニーJr演じるホームズの、謎を解く際の超人的な五感と判断力と千里眼ぶりに対して、日常のダメ人間ぶり、孤独な偏屈じじぃぶりがなんだかとても愛おしいし・・。特にジュードロウ演じるワトソンに対して素直に気持ちを表せないところとか。(ワトソンは微妙にクールで秘かに主導権を握っている感じ。)この2人の関係性とか、すごくいいと思った。
しかしです。肝心の事件の方がいまひとつ興味を惹かない・・。なので途中の中だるみがハンパじゃない。事件解明の細かい鍵を、ホームズが早い時点で握っているのにも関わらず、まったく触れずに、最後になって一気に、説明ゼリフ+映像で再現していくのが興醒め。謎解きの醍醐味、ワクワク感がまるで感じられず・・。ちょいちょいヒントを小出しにしてくれたらもっと入り込めたかもしれないなーと。最後にどっと解説を羅列された感じで、なんかあの事件はどーでもよくなっちゃった。
とはいえ、登場人物とか、あの時代の暗いロンドンの街並みの雰囲気とか、なかなかガイリッチーテイストに合っていた気もしたので、続編があるなら(続きを匂わせた終わり方でした)、もうちょっと事件とその謎解きの描きかたに工夫が欲しいなーと。だったら次も見たいかなーと。そんな感じの映画でした。